随分前のこと、確か6月末の平日、仕事の話をするのに夜飲みに行くことになった
翌日普通に仕事なので、早々に話だけをして切り上げるつもりで
込み入った話だったもので、お取引先の飲食店さんを利用せず
たまにお勉強がてら、大手チェーンの居酒屋さんへ
こちらが無理を言って、相手方お二人に日程を合わせてもらったもので、
私の方が早く到着してしまい、その旨店員さんに伝えて待たせてもらった
その間、これまた勉強とテーブルに置かれているメニューに目をやっていた
大手さんやチェーン店のドリンクメニューも、ひと頃前まではどこでも
手間を省いた簡単に提供できる商品や利益率が見込める業務用商材ばかりだった
それが今では小規模飲食店さんバリのこだわりを見せるお店も徐々に登場
まだまだ小さな飲食店さんのように手の込んだ提案までは望めませんが、
このお店も以外に女性向けのドリンクには相当力を入れていることがメニューからわかりました
そうこうしているともう入店してから15分も経っていました
申し訳ないから何か自分だけでも頼んでおこうかなぁと思っていたところ
店員の女性が”失礼します”と声を掛けて入ってこられて
『お連れ様こられるまで、お茶でもいかがですか?』
こういうチェーン店ではあまり期待もしてなかったので実に嬉しかった
『 ご注文もお連れ様がお越しになってからで全然構いませんのでごゆっくりどうぞ! 』
『 お茶が無くなりましたらお申し付け下さい・・・すぐおかわりお持ちしますね 』
丁度私に対応してくれた方が偶然にも特別素晴らしい方だったようですが、
ふと観察してみると、ひと昔前に体験したであろう大手さんらしい接客シーンはなりを潜め
他のスタッフの皆さんも十分な素敵なサービスを提供しているように見受けられました
大手チェーン居酒屋さんのスタッフの接客内容が企業体質とは関係なく向上していることを
直接体験させてもらったことで、小さな飲食店さんや居酒屋さんのことが頭に浮かびました
マニュアル通りのホスピタリティはもう基本中の基本、最低限の時代になったのでしょう
個人の素養に頼っていたであろう『かゆいところに手が届く』かのような心遣い、気配り
小さな飲食店、居酒屋さんが大手さんと差別化するには何より武器になると思いました
大手さんのサービスの裾野は確実に上がってはいますが、まだまだ個人の仕事意識頼み
小さなお店が差をつける対策はまだまだ十分に出来る余地はあります
『かゆいところに手が届く』というのは、もちろんサービスばかりじゃありません
提供するお料理やお飲み物についても、お客様の満足への対応1つ1つが
他店では味わえないスペシャル感を演出できるようにしてくことが必要とされるのでしょうね
そうそう、話はそれましたが、その後、数分して待ち人来たりてやっと乾杯ができました
結果、仕事の話が中心だったので、恥ずかしながら一人1,000円代のお支払で終了
でも素敵な接客に、他の二人もビックリしてまして、一人は早速声をかけてました
『 正社員?パートさん?給料は?転職はしないの?・・・ 』
悲しいのは、女性に声を掛けるといっても、こういう仕事の延長になってしまうこと
『 彼氏いるの?結婚してるの?いくつ?僕見たいのどう? 』
・・・なんて話に全くならないのが今になるとちょっと寂しいような・・・(悲)